HP制作業者を簡単に困らせる10ヶ条

あなたの会社はホームページを開設することになりました。
今までホームページがなかったので、まったくの新規制作です。
多少なりとも予算がある会社だと、制作会社に依頼すると思いますが、
以下の10項目を行うことで、大変能率の悪い制作となり、ゲンナリするようなホームページが出来上がります。


「対策」は制作会社向けのアドバイスです。
基本的には、
・事前に説明をしておく。
・何にでも納期を切る。納期を破った場合は、こちらの進行にしたがってもらう。
・過剰な要求は追加料金にする。
・諦める
その4点になるかと思います。
まあちゃんとした会社だったら、こんなアドバイスは役に立たないでしょうが、小さな会社だったり起業してまもない会社だと、陥りがちな部分かと思います。
何かのお役に立てれば。

1.センスが悪い
たまにいます、ボツ案として出したサンプルに引っかかっちゃうお客様。
あの、それハズレですから。
「そんなエサに釣られクマー!」は、リアルだと笑えません。
対策:大変残念ですが、諦めるしかありません。
黒案件として記憶から葬り去るのがよいでしょう。


2.優柔不断
「ホームページはわからないから・・・」という自信のなさもあるのかもしれないけど、
異常に迷う人がたまにいます。
いくつもパターンを出したり、デザインを変えたりしても、「うーん」。
時間が経つとやっぱり前のが・・・といい出したりすると、(以下自粛)したくなりますよね!
対策:納期をきっちり切って、それまでに決まらなかったらこれにします、という進め方にするのがよいでしょう。
それ以後は修正に追加料金が発生するなど明確なデメリットを提示しておきましょう。


3,どうでもいいところにこだわる
優柔不断と似ていますが、「おまえはデザイナーか!」とツッコミたくなるような方が、たまにいらっしゃいます。
ここの余白が・・・、画像のサイズはもっと大きい方が・・・、フォントのサイズが・・・。
Webではこれが一般的で、とか黄金比にしてるとか説明しても、「うーん」。
あのう、先生。プロが信用できないようでしたら、ご自分でお作りになられたらどうですか?
対策:微妙に変えたパターンをいくつも出して、相手に選ばせるか、
期限を切ってそれまでに決まらなかったらこれにします、という進め方にする。


個人的には、客には細かいデザインに口を出してほしくありません。
せっかく金払って頼んでるんだから、プロのデザインやセンスを信じませんか?
レストランで厨房に入ってきて味見してるようなものです。
しかも自分で食べるのならまだしも、第三者(ユーザー)に出すものなのに。
おまえはどこの海原●山かと。


4.何度も打ち合わせ
これは会社によるかも。
小さいところだと「とりあえず来て」は厳しいです。
人件費かかってるのはわかりますよね?(にこにこ)
なのに、個人事業主とか、小さな会社の経営者タイプに多いです。
酷いのはショップなんかだと、土日(こっちは当然休み)に呼びつけておいて、
約束の時間になっても「忙しいから」とドタキャンしやがる豪の者もいます。
対策:最初から、初回打ち合わせ以後は、メールや電話でのやりとりのみなど、と説明をしておくべきです。


ちょっと横道にそれますが営業時間外の対応について。
個人的には、現在フリーというのもあり、
変に「時間に融通が利く」と思われると面倒なので、
基本的に営業時間以外は、対応をお断りしています。
平日だって仕事終わったら飲みにいくことありますし、
土日で出かけているときに仕事の電話がきたら、誰だっていやでしょう?
(というかフリーはいかにストレスを最小限に抑えて働けるか、というのはけっこう重要です)


5.「プロにまかせるよ」→「なんでこうなるんだ!」
パソコン初心者に多いです。「ホームページはわからないから、とりあえずまかせる」
「みてみないとわからない」とろくに自分の意見もいわずに、
サンプルを出したら出したで、まれに逆ギレする人がいます。
まあコミュニケーション能力のない、かわいそうな人なんでしょう。
でもそんな客に当たった担当者がもっとかわいそうです。
対策:自分で作らなくていいから、既存のサイトをサンプルにして、話を進める。
デザインについては、どうしてもお客さんはうまく表現できない部分があります。
同じ「豪華」でも、日本のお城の豪華さと西洋のお城の豪華さは違います。
言葉ではなく実際のデザインで、お互いの認識のすりあわせをした方がよいです。
もちろん、相手は素人なのである程度うまく表現できないのは当然ですし、
こちらはプロとして、そういうお客様でもうまくナビゲートしていく必要があります。


6.ページが長すぎる。
10ページだとしても、あれもこれもと、1ページに詰め込んで、異様にスクロールする。
1ページの目安を設けてない業者さんだと、ハマりますね。
とはいえ、いくら制限を明示してないとはいえ、そりゃあないでしょう。
バイキングに来て家からもってきたタッパーに積めてるようなもんです。自重しろ。
対策:1ページあたりの上限を決めておき、事前に説明しておきましょう。



7.サイトマップ・仕様が大幅に変わる。
最初は「お任せするよ」で順調に進んでいたものの、
後から勉強しだしたのか「これがしたい、あれはできないの?」……。
やる気になってもらえるのはありがたいんですが、サイトマップがちょくちょく変わったり、
FLASHだったものがhtmlになったり、HTMLだったものがFLSAHになったり……。
しかもそのたびに修正をしなきゃいけないので、現場も混乱してきます。
制作当初のコンセプトからずれてきたり、
グローバルナビやTOPで紹介してるページまで変わってくると、収拾がつかなくなります。
対策:これも納期をきっちり切って、
それ以後は修正に追加料金が発生するなど明確なデメリットを提示して、進めていくのがよいでしょう。



8.デザインがひっくり返る
「パソコンでちょちょいとやれば、すぐできるんでしょ?」と、ナメてる方もたまにいらっしゃいます。
そりゃあ、できないことはないけど、たとえばメインの色を一色変えるとしても、他の色との兼ね合いもあります。
色やレイアウトなんかもですが、「横幅変えて」なんて無邪気にいわないでください。
コーディング後に変わると最悪です。
印刷した後に変えて、って言ってるのと同じです。
さらにたまにあるのが、担当者やその上司レベルではOKがでていても、社長がひっくりかえすというもの。
鶴の一声でどんでん返しを食らうのは、
対策:これも追加料金。
事前に担当者レベルだけでなく、決裁者の方も要所要所できちんと確認をとってもらえるようお願いしましょう。
「社長は全部出来てから出ないと見ない」なんていうのはナシです。



9.資料が集まらない
内容が分からなければ、サイトマップもできません。
デザインしようにも、レイアウト組めません。
できないことはないけど、二度手間になるのでやめてほしいです。
対策:これも納期をきっちり切って、
それ以後は修正に追加料金が発生するなど明確なデメリットを提示して、進めていくのがよいでしょう。
最悪「準備中です」のまま公開するか、
レイアウトだけ組んでおいてダミー画像などを入れて、お客様の方で更新していただくか。



10.異様に長期化
資料なし・優柔不断・仕様変更と組み合わさると、最悪です。
「多少時間がかかっても、いいホームページを作りたい」って、
大したページ数でもないのに変にこだわるところは、無駄に修正がかかる所が多いです。
長期化すると、担当者の上司や社長から「まだホームページはできないのか!」と、
見当違いのクレームが入ることがあります。
対策:客の修正の納期を明確に切りましょう。一度納期を破った場合は、いつまでに出すのか、相手に決めさせるのも手です。
自分で決めた納期の方が、プレッシャーがかかります。
あまりにも中途半端なところで制作がとまるようであれば、
そこまでで一端制作完了扱いにして、完了したページの修正は別料金、というようにしないと、
一から作り直し、なんてことにもなりかねません。
また、制作が一端中止になるような場合は、担当者から必ず上司の方にもその旨伝えてもらうようにしましょう。
ざっくばらんにいうと、担当者がいくら制作をストップしてくれといっても、
金を払ってる人間が納得できなければ、無駄なクレームが発生します。
担当者の都合でストップしているにも関わらず、とばっちりを食うのはあまりにもバカバカしいです。



ちょいと愚痴っぽくなっているかもしれませんが、
よくあるトラブルを列挙してみました。