日本人はTwitterでRemoveできるのか。―コミュニティとしてのfollowのススメ

id:gothedistance氏の
Twitterについての雑感
http://d.hatena.ne.jp/gothedistance/20090914/1252860041

のコメント欄で、id:y_arim氏とid:llcheesell氏の会話が興味深かったので、自分の考えをまとめてみた(以下敬称略)。
id:y_arim

> Removeは悪でもないし、人格否定でもなんでもないですよ。Removeするなんて信じられないと言っている人のほうが僕は信じられない。
> 中の人と中の人の言動やPOSTがうざいってのは別問題
この感覚がまるで理解できないのだよなやっぱり……。どうやったら「言動の否定」(見たくない、とremoveするのはそういうことだと思う)と「存在の否定」を切り離せるのか。
というか、それくらい気軽に会ったりremoveできたりする相手というのは、いったいどれくらい自分に近い、もしくは自分から遠い関係なのだろうか。……そこがわからず、ここ1年くらいTwitterをやっていて常にストレスに曝されている。

といえば、
id:llcheesell

Twitterは発言で繋がるのにそれを切っちゃうのって、その人の存在を自分の視界から意図的になくすことであって、その人自体への関わりのスタンスと大きく関係しているように僕には思えます。
(中略)
人は追わずリアルタイムの発言だけを追うというスタンスでうまく割り切れればいいのでしょうけどね。
僕はどうしても気になる人は気になりますし、それぞれを見てしまいます。そして発言とその人の存在を切り離すことは無理でした。

と答えていて、ああ、極めて日本人的な考え方だなぁと思った
(別に批判するつもりはないので、念のため)。

意見と人格を切り離させない日本人

日本人は欧米人と比べ、議論がヘタとよく言われる。
そもそもディベートをして育ってないとか論理的な考えが苦手だとか、
いろんな原因があるとだろうが「意見と人格の切り離しが出来ない」という点がある。


うろ覚えで恐縮だが、日本でも熱い会議をすることで有名な某社のサラリーマンらがアメリカに研修に行ったら、
アメリカではとっくみあいに近いような会議しているのを見て驚いた、という話をきいたことがある。
さらには、そんなだったらさぞ社員同士の仲が悪いだろうと思ったら、
会議が終わったあとは笑顔でコーヒーを飲んでいる風景を見て、二度驚いたという。
意見と人格が切り離されているからできることで、
日本人はなかなかそうもいかない。どうしても感情的なしこりが残ってしまう。
それが「ゆるさ」がウリのTwitterでも出てしまうのは、なかなか業が深い。
あなたの「Twitterのエントリ」が面白くないだけで、
「あなた」自身を否定してるわけではないのに、
全人格を否定されているように感じざるを得ないのは、当然俺にだってわかる。



日常を垂れ流すTwitterは「全人格を否定した」と思われやすい。

そういった日本人論的な部分は置いとくにしても、
はてなハイクとの比較をしてみると、そのダメージの深さがわかりやすい。
ハイクに対してひいき目なのと、Twitterあんまやってないから想像に近くなるのは、ご容赦。


はてなハイクはお題に沿ってエントリをしていく方式のため、
テーマ内でのコミュニケーションがとりやすくなる。
そのため、過度にネタ化に走り、一種の祭り状態が発生することもしばしばある。
またはてなスターという「見返り」があるので、
より人に面白いと思ってもらいやすいエントリが発生しやすくなる。
はてなハイクは基本的に「人に見てもらう」ためのミニブログだと言っていいだろう。


一方Twitterは「気軽につぶやける」ので、どうでもいい内容が多くなる。
それは必然的にその人の日常をフィードバックしたものになる。
どこそこへ行った、何を思った、何を食べた・・・。
つまり、日常の延長上にある。
エントリの多い人ほど、そうなってくるだろう。
そのTwitterでRemoveされるということは、
ハイクでは「お前おもんないorウザイ」で終わるのが、
Twitterでは「お前には興味がない」と、人格から普段の暮らしぶりまですべてひっくるめて、
存在自体が否定されているように思われても、決して大げさではないだろう。


「ゆるい」Twitterにも日本人的人間関係は生じうるのか

Twitterのキーワードとして「ゆるさ」がある。
ただ今後ユーザー数が爆発的に増えていくとどうだろうか。
「ブレイクするということは、バカに見つかること」という有吉の至言があるが、
そういった「バカ」(あんまネットに慣れてないけど、とりあえず流行のサービスを使ってみたい層)が
入ってきたときには、「follow返し」なんてのが(彼らの中でだけ)当たり前になっていて、
当初の「ゆるさ」はなくなっていくだろう。
かといってRemoveしなければ、どうでもいい呟きがあふれかえり、
結局ノイズだらけになって情報収集もコミュニケーションもクソもない。


そうしたときに、Removeの問題が生じてくる。これは切られる側でなく、切る側としても、だ。
「マイミクを切る」のと同じ感覚でfollowを切っていたら、相当なストレスが溜まるだろう。
「マイミクを切る」のだって、人によっては絶交に近いニュアンスがあるかもしれない。
Twitterでも、id:y_arimがいうように、Removeは相手の「存在を否定」していると捉えられかねないからだ。
その時すでにTwitterは「ゆるさ」や「気軽さ」がウリではなくなっているかもしれない。
(もっともmixiと違って100人もいれば誰をfollowしたか・されたかなんか、
 親しい相手でもない限りわからなくなるだろうがw)


followはマイミクじゃなくて「コミュニティ」と考える。

id:gothedistance曰く100人、id:ululun氏曰く500人(!)という、
トンデモナイ数のfollowをしなければTwitterは面白くないという(追記参照)。
mixiで考えるとfollw=マイミクの数と考えるのが妥当だろう。
ここでマイミクの平均数を調べてみた。
2005年の10月と古いデータになるが、
ソーシャルネットワーキングの利用に関する調査」
http://www8.plala.or.jp/revir/works/sns/
にある「集計結果(PDF)」
http://www8.plala.or.jp/revir/works/sns/mixiout.pdf
を見ると、マイミクの数は21.0、コミュニティが36.0という中央値が出ている。
これではとてもではないが、Twitterは楽しめないw


が、ここで発想の転換が必要だ。
followはマイミクじゃない、コミュニティの数だ。
マイミクが3ケタの人はあまり見ないが、コミュニティが3ケタ後半とか、やたらと多い人はたまに見る。
趣味に合うコミュニティをかたっぱしから登録しているんだろうが、
Twitterはそういう感覚でfollowした方がいいんだろう。
一人一人がメディアであり、コミュニティなのだ。
mixiでいうコミュニティなら、気軽に参加も退会も出来る。
コミュニティ退会するときに、「管理人に申し訳ないなぁ」とか思わないでしょう(知人なら別だが)。
そういった「気軽さ」でfollowしていけば、来るべき「Twitter疲れ」とは無縁でいられるだろう。


最後に。

というわけで、もうちょっとTwitterを使いこなしたいので、アカ晒します。
followしてくれたら、ちょお嬉しい。
Removeされても怒らないよ!!!(きっと)
https://Twitter.com/take_it02


追記:id:ululun氏からご指摘頂いたので、きちんと説明します。

斯く言う私も被followが500を過ぎた頃からソーシャルメディアとしてのtwitterの可能性を感じたり、ハッシュタグや検索窓を駆使したりbuzztterやtwibのような外部サービスを使ってエゴサーチをしながら自分の興味のある情報を収集したりするようになって、やっとなんとなく「こうかな?」と思うようになったのだけれども、アカウント取得したときに推奨される「誰だかわからない20人」をfollowしたくらいじゃ多くのユーザには面白さはわからんだろうなあ、と思った。
http://d.hatena.ne.jp/ululun/20090906/1252170719

とあり、これを僕は「Twitterは500人くらいfollowがいないと楽しめない」と解釈しました(follow・被followは置いときます)。が、ululun氏からするとこれは誤解もいいところで、

私見ではありますがfollowerの数が「楽しさ」を担保するものではないと思っていますので「楽しくない」という言説に対して「●●人followすれば楽しくなるよ!」とう言い方は私の考えからもっとも遠いものであります。

とのコメントでご指摘頂きました。
すでに多くの方に読まれた後ではありますが、「ululun氏がTwitterは500人followしないと楽しめないと言ってた」と誤解を与えるような発言をしてしまったことを、ululun氏と本ブログの読者にお詫びします。


あと、お陰様でこのエントリの前には8人だったfollowersが225人にまで増えました。実はアカウントは1年以上前に取得したものの挫折して放置していたのですが、今日昨日だけでも、ようやくTwitterの楽しさがわかり始めてきました。
またブックマークも多く頂きありがとうございます。
ぶっちゃけtwitterバブルが終わる3つの理由よりは面白いモノを書いたという自負はあったのですが、ここまでブックマークが伸びるとは思わなかったし、さらにはブコメを拝見しても概ね好評だったので、自分でも非常に驚いています。
今後もTwitterはてなハイクの比較なんかをエントリしていきたいので、その時はどうぞよろしくお願いします。

twitterバブルが終わる3つの理由

相方がtwitterアカウントを取得して「なにこれつまんない」と言い出したを読んで思った事を。

いささか釣り気味なタイトルだが、twitterが流行ってるそうで、どーにもバブルで終わるんじゃないかと思う。
とはいっても、Second Lifeほど無残なことにはならないだろう。
新規ユーザーが入るだけ入って、ほとんどが抜けていく。
濃いユーザーだけが残って、それなりのサービスとして落ち着くことになるだろう。
twitterは、一般的なネットユーザーにはあまりにも敷居が高すぎるからだ。



・何していいかわからない。呟いても反応がない。
僕がTwitterを始めたのは一年前だが、当時も何が何だかわからなかった。
「つぶやきました。・・・で」となってしまう。
mixiであれば誘ってくれた人がいるので、
最悪その人が日記にコメントをくれるが、その人のコメントが
日記のモチベーションとなる。
が、twitterにはそれがない。
まあ僕がいきなり単独で乗り込んだのも問題だろうがw



・フォローするのに敷居が高い
フォローしあわなければコミュニケーションが発生しないのは、当然だ。
だが、フォローをしていくのも、どんな基準で選んでいいのかわからない。
mixiのようにすでに出来上がっているコミュニティの中に入るのであれば、
招待してくれた友人を基準にマイミクをしたり、自分の興味のあるコミュニティに参加して、
そこで仲良くなった人を、と軸となる人や場所があるが、twitterにはそれがない。
とはいえ、mixiなど既存のサイトでのコミュニティを持ち込むことはできるので、
おそらくtwitterを楽しむのは、それが一番の近い道だろう。
それについては最後に書く。



・「場」がない
活動の軸とする場所がない。
mixiのコミュニティに該当するモノとして、「流行のトピック」があるかもしれないが、
現状では

全世界のついったーユーザーが検索しているキーワードやフレーズのうち特に多いものを取り上げてます。

となっている。
日本語限定版も開発中と言うことだが、そもそも日本語版twitterを出す時点で、
そういったローカライズもしておくべきだったと思う。
まあこれはそのうち解消されるだろう。



twitterを楽しむには、既存のネットコミュニティの仲間をフォローしあうのが、一番てっとり早いだろう。
SNSって要はブログが主体で、それにコミュニティという掲示板を提供している形になる。
mixiにもエコーがあるが、チャット的な使い方には実はあまり適さない。
チャット的なミニブログが入りこむ隙はある。



エコーがチャット的な使い方にあまり適さないのは、
マイミク全員に強制的につぶやきを表示させてしまうからだ。
マイミクにはリアルの友人からmixiで仲良くなったけど、
最近日記を見てもないって人と、
関係性の濃い人から薄い人ピンからキリまでいるわけで、
マイミク一律に「つぶやき」を言うのは結構ハードルが高い。
本を貸しっぱなしになったまま疎遠になった人に「返して」と言いづらいように、
疎遠になった人とは、たとえ優位な立場であろうとコミュニケーションを取りづらいのだ。


twittermixi、あるいはそれ以上に関係性を築いていくのが難しいサービスに「いつの間にかなっていた」のかな、

とあるが、その解決方法として、既存のコミュニティをtwitterで再現できるかどうかがある。
「複数のWEBサービスを使っているユーザーのプロフィール」であるiddyもその前提で出来ているサービスだ。
twitterが流行れば、それと並行してiddyも当然必要になってくるので流行るだろう。
WEBサービスという「場」ではなく、人間関係そのものを軸に、WEBサービスを使えるかどうかが問われている。
2ちゃんねら、はてな村などとかく「場の雰囲気」で成り立ちがちな日本のネットコミュニティが、
その人間関係をどこまで他のサイトに持ち込めるか。
ネット上での人間関係の形が、次のあり方になろうとしてるんだろう。
ネットコミュニケーション2.0、みたいなw

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追記:9/8 12:30
思った以上にブクマを頂いてありがとうございます。
ブコメで気になったコメントにレスを。



id:cafedokuoさん
ハイクではいつもお騒がせしてすみません><
近日中に、ハイクについても書いてみます。


id:REVさん
>はてなハイクの使い方が今もってわからない
キーワードのお題に対してボケたりツッコんだり。


id:fuktommyさん
>とりあえず家族とか、学校とか、会社の人をフォローすればいいんじゃないかなあ。
フリーなので俺一人('・ω・`)
mixi以外、基本的に身近な人にWEBサービス使ってるのって、公表してないです。


id:fuldagapさん
>「呟いても反応がない」ここが、呟いても反応がないくらいのサイト運営者に(俺だ俺)はかえっていいのかもとか
はてブツイッター的な部分があるというか、
逆にツイッターはてブを食うんじゃないかという話もありますよね。
たしかにタグとかつけて検索性がよくなれば、SBM的な使い方できそうですし。
僕は反応がないとシンドイのですが、fuldagapさんにはツイッター向いてるんじゃないでしょうか?


id:rAdioさん
>非コミュTwitterのようなサービスはツラい。だけど、それでも「バブル」は終わらないんじゃないかなぁ。何せ「ツラい」方がマイノリティだから。
個人的には逆の気がします。非コミュ(コミュニケーションをとりたくない人)には、twitterの方が向いてると。
どうも僕には「つぶやく」という感覚がいまいちわからないのです。
ブコメもそうですが、僕はWEB上で発言する場合は、基本的に「共感」を求めています。
ツイッターを好んで使っている方の「つぶやき」は、おそらくですが共感を求めていない気がします。


ツイッターでよく言われるのは「ゆるい」コミュニケーションですが、
最近よく見かけるのは「情報収集ツールとしてのツイッター」です。
おそらくこれはユーザー数が爆発的に増えて後天的に得たメリットだと思います。
元記事にもありますが、今だと新規登録した時点で、おすすめのfollowが出るように、
今後もtwitterが変わっていかないと、新規が登録したもののそのまま離れる事になると思います。
おそらくツイッターはコミュニケーションツールという以上に、
情報収集ツールとしてどう新規ユーザーをつなぎ止めるかが今後の課題になるのではと
よく分かってないクセに言ってみます。
場合によってはRSSにとって変わるんじゃないかと。


id:orangewindさん
>twitterを楽しみ3つの秘訣。 1.自分でおもしろい事をつぶやく 2.好きな人を自由にフォローできる 3.フォローやつぶやきをすることで自分で場を構築できる 。あとで書くかも。
ガキみたいなこと言いますが、
>好きな人を自由にフォローできる 
誰をフォローしていいのかの基準がわからない(発言見て、ってのは面倒くさい)ので、
>自分でおもしろい事をつぶやく
面白いことつぶやいても、誰にも見てもらえない→つまらない
となってしまうのです><


id:te2uさん
>いずれも自己解決型の問題。自分で解決できなければ使わなくなる。そして「twitterはつまらない」と、サービスのせいにして去っていく。
単純に「僕自身が使いこなせなかった」というのはもちろん認めます。
が、解決できない→サービスを去るのは当然でしょう。
使い方がよく分からないサービスを使い続ける義理はない。
一般ユーザーなんてそんなものです。だからバブルじゃね?と言っています。


id:A-xtuさん
>私はなんと愚かなことをしてしまったのだろう。そうなのだ。ふぁぼったーや何かでフォロワーを見つけずとも、一人で「王様の耳はロバの耳」をしていればよかったのだ。もはや時既に遅しながら、気付きには感謝したい
ただし非公開にしてからじゃないと、丸見えなんだぜ!!!


id:hanzo22さん
>Twitterは自由すぎるんだよな。ハイクのように、1つのテーマについて書いてくという「制限」があった方が、俺は楽しい。
まさしくそう。ある程度「型」があった方が使いやすいのはあります。
ほら、日本人型にはまるの好きだし。


id:hatayasanさん
>ハイクの☆とtwitterの@って、反応する敷居がまったく違うんですよね。手軽で後腐れの少ないハイク+☆のほうが自分は気楽です。
@は使ったことがないのですが、はてなスターはてなの中で一番素晴らしいサービスだと思います。
これこそ簡単に共感を示せる「ゆるい」コミュニケーションかと。


id:makura_aさん
>どの理由も受身すぎる。自分の行動に対して何かレスポンスが無いと寂しくて死んじゃうタイプの人には向かないだろうね。
僕はいちおーWebでメシ食ってる人間ですが、
一般ユーザー(パソコンがそんなに得意じゃない人)的な発想で書いてみました。
レスないと死ぬよ!ちょお死ぬよ!!!

独立してみてわかったこと

会社を作ってみてわかったこと



何年か前に27歳で独立したWEBデザイナーだよ(個人事業主)。

1.取引先がバカだと泣けてくる

いくら一人で仕事してるといっても、
営業力がないと結局代理店頼みになる。
そしてその代理店がバカだと非常にストレス。
WEB関係の営業って、ろくなスキルも知識もない適当な奴らばかりだしね。
まあ自分がその程度のヤツとしかつきあえない実力だってことかもしれないけど。


2.雑談をする相手がいない

一人で仕事してるから、何気ない会話に餓えます(´;ω;`)ブワッ
だから俺はハイクに入り浸るw
マジな話、まわりにも独立したヤツが何人かいるんだけど、
仕事をうまくまわせないという意味ではなくて、
メンタル的な面で「一人がシンドイ」というのは意外なほどよく聞く。
たぶんWEB屋だから、ずっと仕事場に籠もってるから余計そうなんだろう。


3.バカの意見も聞かざるを得ない。

1と同じ。まあ自分で仕事とってこれるようになるしかないよね。
ただ、お客さんがおバカさんなら、教育するしかない。
もしくは諦めるか。


4.信頼できるヤツと信頼できないヤツを常に判断する必要がある

取引先に逃げられましたが何か?
社長のケータイは常に留守電です。
先日会社に電話したら、「現在使われておりません」だってよ!\(^o^)/
未だに入金がありません。


5.所詮は一人社員

あれこれやりたい企画があっても、
普段の制作だけで精一杯だったりします。
サラリーマンと違って、仕事していればお金が入るわけではありません。
常に新規の仕事を追わなければ、どんだけ働いても給料ゼロ!
とはいえ、最低限自分の食い扶持さえ稼げればいいんだけど、
税金対策だけはきっちりしておいてください。
初年度はいいとして、二年目から税金の支払いが始まります。
収入の1割強くらいは税金で持ってかれるので、
別に貯金して置いた方がよいです。
それをしてなくて今ヒィヒィ言ってます。


6.スキル面が常に不安

一人しかいないので、誰かに教えてもらうって事はできません。
まあセミナーとか行けばいいんだけど、高いしw
もちろんネットや雑誌なんかでも勉強できる。

だから、自分で勉強しことを、
誰の許可も得ずにそのまま実践で使えるってのはある。
極端な話、仲のよいお客さんになら、
「オマケでつけときました」ってので新しいスキルを試せる。
で、それを実績として次の仕事につなげるってやり方もある。


7.まとめ

たしかに一人だから、イヤな同僚・上司は存在しません。
その辺はストレスフリー(ただし取引先を除く)。
ただ一人である辛さには耐えきれるメンタル的な強さは必要。
強さ、というかストレスの発散方法と言い換えても良いかもしれない。
弱点の克服って、正面切って耐性をつけるだけじゃなくて、
うまく回避したりダメージを減少させる方法を覚えるのも、
「克服」の仕方だと思うから。



4.で書いたように一社に逃げられたので、今赤貧生活です。
その上税金がそのまま借金になってて、資金繰りに苦しんでいます><
仕事ください。

白いクスリ騒動は初音ミクの初「スキャンダル」

白いクスリ騒動は実は「ヴァーチャルアイドル初音ミクの初スキャンダル」だったのではないか(デPの件はあるが)。

この騒動については、僕は削除賛成派である。
初音ミクは楽器である以上に「ヴァーチャルアイドル」であるからだ。
削除反対派は純粋に「初音ミク」を「楽器(アプリケーション)」としてしかみていない。



レスポールの死と、初音ミク「白いクスリ」削除問題を考える
http://ascii.jp/elem/000/000/450/450278/

するとなんだ、初音ミクは楽器じゃないわけだ
(中略)
 ゆえに初音ミクで作られた曲は、あらかじめ自主規制がかかっているようなものだ。演奏内容についてメーカーから検閲を受ける可能性のある楽器は、自由な表現のツールとは言えない。そういう意味で、初音ミクは楽器ではないし、少なくとも言葉を扱う言論装置としては不完全だ。
(後略)

そうだよ、だってミクは「楽器」じゃないし「言葉を扱う言論装置」じゃねぇもん。



レスポールのギターがどんだけ人気あっても、レスポールフェスなんて開催されないよね(開催されたか知らんが、ふつーないだろ)。
ところが初音ミクミクFES'09(夏)なんてものが開催される。
楽器である以上に、まずアイドルという存在だ。あり方として「ブランド」以上の存在である。

だからこそ、「白いクスリ」騒動は、ヴァーチャルアイドル初音ミクにとっての初スキャンダルとなりうる。



話が少し飛ぶが、CMでドラえもんサザエさんなどの国民的アニメキャラが好まれる理由として、もちろん広く親しまれているというのはあるが、スキャンダルを起こさないというのがある。
清純派アイドルというのでCMに起用したのに、契約期間中に不倫したり、ドラッグやったりなんてしたら話にならない。アニメキャラはエロ同人じゃなきゃ裸にならないから、その辺も安全だ。
もちろんアニメキャラだって、最悪担当している声優がなにかしらスキャンダルを起こす可能性はなきにしもあらずだが、サザエさん本人が問題を起こすわけではないので、ワンクッションおける。



そういった文脈でみると、初音ミクもスキャンダルを起こさない。
過去、様々なジュニアアイドル(10代のアイドル程度の意味で捉えて下さい)が巻き込まれた飲酒喫煙、恋愛などといったスキャンダルとは完璧に無縁である。
・・・起こさないはずだった。



今回の白いクスリ騒動で露呈したのは、実は初音ミク人為的にスキャンダルを起こせるという点ではないだろうか。
もちろん白いクスリでどんだけ初音ミクのイメージが傷ついたかといわれると、なんとも言いづらい部分はある。
しかし、たとえばコラボ企画としてStudie GLAD Racingがあるが、ミクが市街地を車で暴走して人を殺しまくるような動画をニコニコ動画にアップすれば、少なからず問題になるのではないだろうか。
しかもそれをレースの直前でやられたら・・・。
いわば車のCMに出演しているアイドルが交通事故起こしたようなものだ。
出走取りやめまではもちろんいかないだろうが、イメージとしては非常によくない。



そういった意味で、初音ミクは一見スキャンダルと無縁に見えるが、実は「どうにでもなる」アイドルでもある。ユーザー(制作者)や受け手のモラルがそのまま反映されるアイドルと言ってもいい。
発売当初の『アッコにおまかせ!』騒動やらJASRAC問題やら、様々なトラブルには巻き込まれてきたが、今までにない存在であることの立ち位置の不安定さからくるトラブルだと言える(当然KAITOMEIKOなどのボーカロイドはいるが、そこまでメジャーにはならなかった)。



白いクスリ騒動は、楽器では起こりえない「スキャンダル」だ。
裏を返せば、初音ミクが楽器である以上に、ヴァーチャルアイドルとしての人格を得たという象徴的な出来事だったのかも知れない。

サグルメが気持ち悪い件について

タイトルは釣り気味ですが。

ホッテントリ入りしてたサグルメをみて、
ブクマで

イデアは面白いんだけど、ごめんなさいムリです。年種とか業種とか、マス的な発想過ぎて気持ちが悪い。/「理想の結婚相手は年収x00万以上で〜」とか語っちゃうスイーツ(笑)的な検索方法に思える。

とコメントしたら、
id:kensuuさんから

id:take-it 実は最初は年収からのみでした / 気持ち悪いと言われるのが一番ねらい通りでうれしい

とコメントを頂いたので、ちょっと言い訳してみます。


ぶっちゃけ、ロケスタには憧れてます。

いちおーwebでメシ食ってる人間としては、ロケスタは非常に気になる存在です。
けんすうさんは最近だとミルクカフェ閉鎖の件が話題になっていましたが、
「今までお疲れ様でした!」とよっぽどメールしようかと思ったくらいです。
いや、実際使ったことはないんですが、老舗サイトが閉鎖するのは寂しいし、
ロケスタははてな同様、僕の中ではある種あこがれの、特別な会社です。


ロケスタの中だと、特に矢野さとるさんのアウトローというか、トリックスター的なスタンスは非常に好きです。
予告.inの件とかね。
死亡フラグメーカーのサイト作った時も、satoru.netを参考にしてるくらいです。
憧れの人たちなんで、全然disるつもりはありません。


なので、「アイデアは面白いんだけど、ごめんなさいムリです。」とエクスキューズを入れました。
幸運なことにけんすうさんに、
ただのdisではないと思って頂けたようで、好意的(・・・ですよね?)なコメントを頂戴しました。
せっかくなので、もうちょっと説明をしてみようと思います。


サグルメの何が気持ち悪いのか。

単刀直入に言うと、「主体性のなさ」が一番の気持ち悪さの原因です。
ちょうどライブドアのブログでは、
一緒にいく人のスペックから店が探せる「サグルメ」をオープンしました
とあるように、主役は自分ではなく相手です。
web上での検索って、
「渋谷 飲み屋」で検索する時って、
たとえば「僕は渋谷で飲み屋を探してるんだけど、どんなお店があるだろう?」と、
主語が自分になります。
サグルメは「年収や業種がこういう条件の人が行くお店はどんな所だろう?」と主語が違います。
これってマスメディア的な発想で、
テレビや雑誌なんかでも、「今流行っているのはコレ」と、
「みんなが選んでいる」(もしくは仕掛け人が流行らせようとしている)のが前提です。
判断基準が自分ではなく、外部にある。
そこに非常に違和感を覚えました。


サグルメは提案型検索エンジン

年代や、年収、業種といった条件から割り出されるものって、要は「平均」です。
僕が不勉強で知らないだけかも知れませんが、
「平均を割り出す検索」って今まで無かったんじゃないかと思います。
というより、サグルメは「検索」というより、「提案」に近いかもしれません。
飲み屋を探す場合、普通は具体的な場所や予算、業種などから選んでいくわけですが、
サグルメの場合、現実的に必要なものが場所以外、他人の属性なので、
「条件に当てはまるお店はこれらですよ」という結果である以上に、
「こんな人はこんなことをしてますよ」っていうニュアンスが強くなる気がします。


「ねらい通りでうれしい」わけ

けんすうさん(サグルメ)が今回ターゲットとしたのは、
web上で具体的な検索をする人たちじゃなくて、
あまり主体性が無く、「なんとなく」で探す人たちだったと思います。
はてなやってるようなギーク的な人からすれば、スイーツ(笑)呼ばわりされる人たち。
だから僕がブコメで「気持ち悪い」といっても、「そりゃそうだよね」となるわけです。


「これからはログからメディアだ!」とのことですが、
これが活用されていけば、もっと柔軟な、提案型検索ができるようになるのかもしれません。
今後に期待します。

死亡フラグメーカーを作りました。

死亡フラグメーカーを作りました。
http://zeller-lab.com/shibou/

「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ」とかいうアレを、
旗にしちゃったそのまんまな、でもありそうでなかった(?)プログラムです。

ハイクでもさっそく遊んでもらっています。

ご要望や「こうした方が面白い!」というアイデア
別の旗のイラストなどありましたら、バシバシ頂けると大変嬉しいです。

紙の本が100%亡くならないと断言できる、たった一つの理由。

電子ブックリーダーが本格的に広まれば、既存の「紙の本」は当然極端に減少していくだろう。
電子ブックの利点といえば、
・検索できる
・省スペース(ブックリーダーorSDカードなどのメディアのみですむ)
という2点がぱっと思い浮かぶが、この2点だけでも紙の本の利便性を遙かに上回る。
本棚が洪水を起こしている人ははてなーにも多いだろうし、
ちょっと引用したかったり調べたかったりすることがあっても、
紙の本はググるわけにはいかない(最近はそうでもないが)。
そう、本は収集癖のある人からすれば、本棚を見てニヤニヤできるものの、置き場所にこまる悩ましい存在なのだ。



とはいえ、紙の本はなくならないと俺は断言できる。
ある種工芸品として、絶対に残る。
情報自体(小説、評論、論文)とメディア(本というモノ)はまったく別のものだ。
現状では「本=情報」としての意味合いが強いが、
電子ブックリーダーが常識となる時代には、「本=モノ」として認知されるようになるだろう。
モノとしての「本」。
その時、本はグーテンベルク聖書のように、
かつての「希少価値のあるモノ」としての本が復権するといえるのかもしれない。



もっと技術が進んで、
拡張現実の産物として本がヴァーチャルに存在しうるようになったとしても、
「現実に存在する1点限りの本」という価値には敵わないのだ。
それはいくら『真珠の耳飾りの少女』の画像をDLし、印刷したところで、
マウリッツハイス美術館にいる彼女には似てもにつかないように。



たとえば、こんな本がある。
四大奇書、四大ミステリ(or三大奇書)などと言われる
ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』に並ぶ、『虚無への供物』。
64年に発刊された時は塔晶夫名義だったが、その後は本名の中井英夫名義で発行され続けた作品の、
塔晶夫」名義での復刻版である。


『虚無への供物』塔晶夫東京創元社、限定100部特装本)
A5判背革マウント装・天金・畳函・題簽付き外箱、建石修志オリジナル銅版画3葉

値段もケタが違う。65,000円。

紙の本が100%亡くならないと断言できる。
最高の小説は、最高の本で読みたい(いや、さすがに勿体なくて読めないけどさ)。
マニアは、こんな本が欲しいのだ。